ストリートピアノと言えば、真っ先に思い浮かぶのがポップスピアニスト・ハラミちゃん。
日本武道館でのワンマンライブや47都道府県ツアーを成功させ、今やトップアーティストの仲間入りを果たしたハラミちゃん。
しかし、彼女の原点は”普通の音大生”として直面した挫折と、音楽の道を一度あきらめて就職した日々にあります。
本記事では、ハラミちゃんの学歴や経歴を詳しく紹介します。
幼少期のレッスン環境から、音大で感じた壁、IT企業勤務からYouTubeデビュー、そしてテレビに登場するまでを、豊富なエピソードとともにお届けします。
ハラミちゃんの幼少期から大学までの学歴

ハラミちゃんがピアノを始めたのは4歳のときでした。
ピアノを習っていた兄の姿に憧れて「やりたい」と言い出したのがきっかけだったそうです。
幼い頃から耳コピの才能を発揮し、学校の音楽室で流行曲を弾くと、学年を越えて人が集まってきたといいます。
しかし、ハラミちゃんが通っていたピアノ教室の先生は非常に厳格なクラシック派。
「クラシック以外は弾いちゃダメ」という空気の中で、レッスン外でこっそりポップスを耳コピして息抜きしていたそうです。
この経験が、後のストリートピアノ的スタイルの萌芽となりました。
小学校低学年からは理論・聴音の訓練も始め、週末に8時間レッスンというストイックな日々を送っていました。
ハラミちゃん自身、「勉強も運動も得意ではなかった自分にとって、ピアノがアイデンティティだった」と振り返っています。
高校時代、音大受験を前により厳しい先生に師事したところ、「あなたはピアニストになれない」と一刀両断されるという強烈な体験をしました。
この言葉は、ハラミちゃんの心に深く突き刺さり、一時的にピアニストの夢を諦めることになりました。
受験に備えて、ある有名な先生のレッスンを受けるためのオーディションに行ったら、先生に「あなたはピアニストになれないよ」って言われました。
出典:AERA DIGITAL
ずっとピアノ漬けの日々を送ってきて、ピアニストになるのがどれだけ大変なことなのかなんて深く考えずに、勝手に自分もなれるもんだと思っていたんですけど、そのときに「あ、ダメなんだ」ってあきらめてしまって。
そして、ハラミちゃんは国立音楽大学音楽学部(演奏学科 鍵盤楽器専修)に進学します。
しかし、大学でも周囲のレベルや熱量に圧倒され、「私なんて全然すごくない」と限界を感じることになりました。
クラシックの厳格な基礎に向き合いながらも、「人が喜ぶ選曲」や耳コピの楽しさが胸のどこかで育ち続けていたのです。
ハラミちゃんのIT企業就職と挫折

国立音楽大学を卒業したハラミちゃんは、音楽の仕事をいったん諦め、一般のIT企業に就職します。
しかし、配属や働き方が性に合わず、心身の不調から休職を経験することになりました。
後にハラミちゃんは、「休職の半年は人生でもっとも価値のある時間だった」と振り返っています。
歩みを止めたことで、自分自身と向き合い、新たな可能性を見出すきっかけとなったのです。
都庁ピアノでの転機とブレイク

ハラミちゃんの人生を大きく変えたのは、職場の先輩(後にマネージャーとなる人物)の一言でした。
その先輩が、気晴らしにストリートピアノへ連れ出してくれたのです。
2019年、都庁のピアノで「前前前世」を弾いた動画を「どうせ誰にも見られないだろう」とYouTubeに投稿しました。
しかし、予想に反してこの動画は約2週間で30万再生を記録し、ハラミちゃんにとって人生初の”バズ”体験となりました。
この成功体験により、「クラシックの枠にとどまらない”人が喜ぶピアノ”」というハラミちゃんの強みが一気に開花。
耳コピと即興のスタイルで、街のピアノや商業施設のピアノを舞台に人気を広げていきました。
YouTubeでの人気は、テレビ出演にもつながります。
『ミュージックステーション』でのリアルタイム・リクエスト演奏や、「THE FIRST TAKE」でのEXILE TAKAHIROとの一発撮りコラボが大きな話題となりました。
2020年にはavexからメジャーデビューを果たし、ポップスピアニストとして幅広い層に知られる存在となりました。
2022年には日本武道館での単独公演を成功させ、2023年には47都道府県ツアーで約5万人を動員するまでに成長しました。
まとめ
ハラミちゃんの学歴と経歴を振り返ってみると、以下のようなポイントが浮かび上がります。
- 4歳からピアノを始め、厳格なクラシック教育を受ける
- 国立音楽大学を卒業するも、一度は音楽の道を諦めてIT企業に就職
- 都庁ピアノでの動画がきっかけで、ストリートピアニストとしてブレイク
- YouTubeでの人気からテレビ出演、メジャーデビューへと急成長
「ストリートピアノは私の原点」というハラミちゃんの言葉通り、彼女の経歴は挫折と再起の物語そのものです。
クラシックの基礎とポップスの感性を融合させ、ピアノを身近なカルチャーとして広げる活動を続けるハラミちゃん。
これからも、多くの人々に音楽の楽しさを伝え続けていくことでしょう。
ハラミちゃんの今後の活躍にも、ぜひ注目していきたいですね。
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