石田健さんといえば、日本テレビ系列の情報番組『DayDay.』やTBS系列『サンデー・ジャポン』などでコメンテーターを務める姿が印象的ですね。
銀髪がトレードマークの石田さんは、ニュース解説者としてだけでなく、ニュースサイト「The HEADLINE」の編集長としても活躍しています。
フジテレビの10時間会見で、暴走記者を止めたことでも有名です。
そんな石田さんの意外な経歴として注目したいのが、その華々しい学歴と、大学在学中に経験した学生起業のエピソードです。
テレビでの鋭いコメントの裏側にはどのようなバックグラウンドがあるのか、詳しく見ていきましょう。
石田健の学歴・出身校:早稲田で磨いた知性

石田健さんは1989年生まれ、東京都練馬区出身です。
地元の公立中学校を卒業後、早稲田大学高等学院(東京都練馬区上石神井所在)に進学しました。
早稲田大学高等学院は早稲田大学の附属男子校で、校風が自由なことで知られています。
2021年時点の偏差値が76にも及ぶ超難関校であり、石田さんの優れた学力がうかがえます。
高校卒業後は内部進学でそのまま早稲田大学文学部へ進学しました。
大学では人文科学の素養を培い、さらに学問への探究心から早稲田大学大学院政治学研究科に進学し、政治学修士号を取得しています。
大学時代の石田さんは「大学は唯一ひとりになれる場所」という言葉に出会い、サークルには所属せず図書館で一人静かに過ごすことが多かったそうです。
将来については「起業して一発当てる」か「研究者になる」かで悩んだといいますが、最終的には「起業は誰でもできるけれど、研究は自分にしかできない!」との思いから大学院で政治学の研究の道へ進みました。
このように、高校・大学と早稲田で過ごした石田さんは、自由闊達な校風の中で知的好奇心を深め、学者の道を志すほど学業に打ち込んでいたのです。
石田健の大学在学中の起業エピソード

石田さんは大学在学中(学部生時代)に起業した経験を持ちます。
そのきっかけは、ちょうどFacebookの創業者マーク・ザッカーバーグ氏が脚光を浴び、「デキる奴は起業するものだ」という風潮が学生の間に漂っていたことでした。
石田さん自身、「自分も勘違いして起業してみただけ」と当時を振り返っています。
「デキるヤツは起業する」みたいな雰囲気があったから、僕も勘違いしてやってみただけです(笑)。
出典:週プレNEWS
こうした背景のもと、2011年9月に友人たちとウェブサービス「アトコレ」を共同創業しました。
アトコレはアート作品を分かりやすく解説・共有するウェブメディア(「みんなの美術館 アトコレ」)としてスタートしたアート関連の学生ベンチャーでした。
しかし、見切り発車の学生起業だったこともあり、当初のアート系サービス事業はなかなか収益が上がりませんでした。
石田さんは方針を転換し、より収益性の高いコンテンツマーケティング分野へと舵を切ります。
共同創業者たちはそれぞれ別の道へ進むことになり、石田さんは一人残って事業を継続する決意をしました。
石田さんはアトコレの事業を引き継いでウェブメディア運営会社「株式会社マイナースタジオ」へと発展させます。
2011年に社名をアトコレからマイナースタジオに変更し、本格的にデータ活用型のウェブメディア事業を展開しました。
具体的には、女性の悩み解決に特化した情報サイト「SARAS」やクリエイター向けのIT・デザイン情報サイト「UX MILK」など、複数のオンラインメディアを運営し、アクセス数を伸ばしていきます。
当時石田さんは、米国のデジタルメディア企業VOXメディアのビジネスモデルを手本に、メディア運営ノウハウと企業向けサービスの両輪で収益化を図ったといいます。
こうした努力の結果、石田さんの学生発ベンチャーは大きな成果を収めました。
2015年9月、マイナースタジオ社は東証一部(現・プライム市場)上場企業の株式会社メンバーズに買収され、同社の子会社となったのです。
買収額は非公表ながら数億円規模だったともいわれ、当時27歳だった石田さんにとって自身の起業が大企業に評価される形となりました。
まさに学生起業から数年でエグジット(事業売却)を果たした成功例と言えるでしょう。
この経験によって石田さんは若き起業家として経営の実績と資金を得ることになりました。
石田健の起業経験がその後のキャリアにもたらしたもの

学生起業で得た経験と成功は、石田さんのその後のキャリアに大きな影響を与えています。
メンバーズ傘下で引き続き子会社社長を務める中で、石田さんはメディア業界の構造やデジタルコンテンツの収益化について深く学ぶ機会を得ました。
その知見を活かし、2020年にはニュース解説メディア「The HEADLINE」を立ち上げています。
「The HEADLINE」は政治・経済からテクノロジー、社会問題まで幅広いテーマを歴史的背景やデータを踏まえて解説するオンラインメディアで、難解なニュースを一般読者にも理解しやすく伝えることを目指したものです。
石田さんは編集長として記事制作に携わる一方、自らもYouTubeチャンネル「イシケンTV」や雑誌・ウェブ媒体でニュース解説を発信し続けています。
学生時代に培った専門知識と、起業で身につけたビジネスセンスを兼ね備えているからこそ、ニュースを多面的に読み解く解説者として活躍できているのでしょう。
また、起業によって得た経済的基盤とネットワークは、石田さんに新たな挑戦への自由を与えました。
メディア事業は収益化が難しい分野と言われますが、石田さんは「社会にとって重要なメディアが稼げていない現状を変えたい」という思いから、自身の会社(株式会社リバースタジオ)を通じて新しいニュースビジネスに挑んでいます。
「The HEADLINE」は月額制のメンバーシップモデルを採用し、ジャーナリズムとビジネスの両立を模索する取り組みとして注目されています。
石田さん自身、「メディア業界には議論する人は多いけれど実際に行動を起こす人は少ない。だから自分が手を動かす」と語っており、学生時代に芽生えた課題解決への情熱と行動力を今なお発揮していることがうかがえます。
まとめ
石田健さんの学歴と起業経験について見てきました。
早稲田大学で培った知性と、学生時代の起業経験が、現在の石田さんのキャリアの基盤となっていることがわかります。
テレビでのコメンテーターとしての活躍だけでなく、自らメディア事業を展開し、新しいジャーナリズムの形を模索する石田さん。
その背景には、早稲田大学での学びと、学生起業から大手企業への売却という貴重な経験があったのです。
今後も石田さんの活躍から目が離せません。彼の多彩な経験と知識に裏打ちされたコメントや、メディア業界への新たな挑戦に、引き続き注目していきたいですね。
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